欧州中央銀行はこのほど、偽造防止策を強化した新しいデザインの50ユーロ紙幣を発行した。 オレンジ色の新しい50ユーロ紙幣は4日から流通が始まった。ギリシャ神話に登場するエウロパの肖像画の透かしを入れるなど、偽造防止策が強化されているのが特徴で、素材は綿花製の紙を使い、動物の油脂から抽出する獣脂は使っていない。 獣脂は英国が新しく発行した5ポンド紙幣で使われたことに対し、ベジタリアンや宗教団体などから非難が集中。見直しを求める嘆願に13万人の署名が集まったことを受けてイングランド銀行は、今後は獣脂に代わってヤシ油を使うと表明した。 50ユーロ紙幣は全ユーロ紙幣の45%を占め、流通量は90億枚と、5~20ユーロ紙幣をすべて合わせた量を上回る。 しかし偽造の温床ともなっていたことから、新紙幣は偽札を簡単に見分けられるデザインを取り入れた。透かしや印刷部分の隆起、ホログラムなどに加え、赤外線や紫外線を当てると消える部分もある。
ユーロ紙幣はユーロ圏19カ国の3億3800万人に利用されている。
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