仏空港で兵士襲撃、男を射殺 「アラー」の名を叫ぶ


パリ(CNN) パリ検察によると、同市南郊のオルリ空港で18日、銃を持った男が女性兵士を襲い、「アラーの名の下で死ぬために来た」などと叫んだ。男は別の兵士2人に射殺された。 パリ検察のモラン検事によると、射殺されたのは1978年生まれのジエド・ベン・ベルガセム容疑者。兵士らにけがはなかった。 ベルガセム容疑者は過去数回にわたって暴力事件や窃盗事件で収監され、情報当局の監視対象になっていた。フランスの対テロ当局が捜査を主導するという。 調べによると、同容疑者はリュックサックに武器とスプレー缶を入れてオルリ空港の南ターミナルに侵入し、女性兵士をつかまえて盾に使った。 女性兵士の武器を取り上げようとしてもみ合いになったが、兵士がひざまずいたところを狙って同僚の兵士2人が数回発砲し、容疑者を殺害した。 ベルガセム容疑者は事件直前の18日未明、パリ北郊で交通違反の取り締まりを受けた際に警官を銃撃して銃を奪っていた。警官は負傷したが、命に別条はないとされる。 奪った銃を持って数時間前までいたバーへ行き、4回にわたり発砲したが負傷者は出なかった。容疑者はこの直後、新たな車を盗んで空港へ向かった。 当局は単独の犯行だったかどうかを調べている。容疑者の父と兄が警察の事情聴取を受けているという。 

オランド大統領とルドリアン国防相はそれぞれ、兵士らの迅速な対応をたたえる声明を出した。 ルドリアン氏によると、2015年のパリ同時多発テロを受けた対テロ作戦で増派されている治安部隊が攻撃の標的となった事件は、これで4件目だという。 オルリ空港は爆弾捜索などのため一時閉鎖され、約2000人の旅行者が影響を受けた。

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